親に頭下げなくて済む金を、ポイ活がくれた
引きこもってた時期に一番しんどかったのは、金がないことそのものじゃない。
金の出どころが、親しかなかったことだ。
「お母さん、千円ちょうだい」が、言えなくなる
コンビニで弁当買うのも、シャンプー切らして買い足すのも、漫画の新刊も、ぜんぶ親の財布から出てた。
それが一回や二回なら、誰だってある。問題は、それが何ヶ月も、何年も続いたこと。
最初のうちは普通に「お金ちょうだい」と言えてた。途中から、言うたびに心の中で何かが少しずつ削れていくのが分かった。削れていった先に残ったのは、「もう、言えない」っていう状態。
金が欲しいのに、言えない。だから髪も切らない。コンビニにも行かない。欲しいものも、全部「別にいらない」ってことにする。
この頃の自分は、引きこもりというより、親にお金を頼むことから引きこもってたに近い。
頭を下げると、自尊心が削れる
一回親に金を頼むたびに、自分の中で「自分はこの家に寄生してる」みたいな声がちょっとずつ大きくなっていく。
親は意地悪で言ってるわけじゃない。「いいよ」って普通に出してくれる親もいる。でも、出してもらったあとに残るのは感謝じゃなくて、罪悪感と、自分への失望だった。
外で働けない。人と喋れない。電話できない。コンビニも怖い。
そういう自分が、唯一できる選択肢が「親に頭を下げて金をもらう」しかない状態って、金がないことより、自分に残ってる自尊心が少しずつ死んでいくことの方がきつい。
外に出ずに、誰にも喋らず、金が湧く場所があった
そんな時に、たまたま見つけたのがポイ活だった。
ポイ活っていうのは、ざっくり言えば、スマホで広告見たりアプリ落としたりクレカ作ったりして、ポイントを貯めて現金やギフト券に換える遊びみたいなやつ。
すごく儲かる話じゃない。最初の一週間で貯まったのは、たぶん300円とか、そのぐらい。
でもその300円は、自分が引っ張ってきた300円だった。
親に「ちょうだい」と言わずに、自分のスマホの中だけで完結して、コンビニで弁当が買える金になった。人と話してない。外にも出てない。何も怖い思いをしていない。それでも、金が手元にあった。
この体験は、金額の問題じゃない。金額で言えば本当に微々たるもの。
でも「親に頭下げなくていい」の破壊力は、体感だと月収が何倍かになったぐらいあった。
月3万円まで来た頃に、起きた変化
そこから時間はかかったけど、ポイ活と、ポイ活の紹介(友達に教えて一緒に使ってもらうやつ)を組み合わせて、月3万円ぐらい引っ張ってこれるようになった時期がある。
3万円。社会人から見たら笑われる金額かもしれない。
でも引きこもってた自分にとっては、生活そのものの重みが変わる金額だった。
- コンビニで、親に確認せず弁当が選べる
- 髪を切りに行く金を、誰にも言わずに貯められる
- 漫画の新刊を、後ろめたさなしに買える
- 親に「今月ちょっと…」って言う回数が、ほぼゼロになる
月3万円そのものより、「今月ちょっと…」を言わなくていいことの方が、ずっと大きかった。
ポイ活は、引きこもりを「辞めさせる」道具じゃない
ここははっきり書いておきたい。
ポイ活で稼げるようになっても、ある日突然外に出られるようにはならない。自分はならなかった。コンビニが怖い期間は、その後もしばらく続いた。
でも、外に出られない自分のまま、金だけは自分のものにできるっていうのは、思ってたよりずっと効いた。
「引きこもりから抜け出すために頑張るぞ」じゃない。
「引きこもってる自分のまま、親に頭を下げる回数を減らすだけ」。それ以上のことを、ポイ活に期待しなくていい。